都内の私立大学経済学部に通う大学4年の男子大学生です。来年は就職して社会人になります。就職先の希望は金融機関です。ところでお金を借りる訳ではないのですが、銀行系カードローンについてひとつお聞きしたい事があるのです。いいでしょうか?
銀行系カードローンに申し込んでお金を融資してもらうには審査に通らなければなりませんよね!?そこで、その審査についてなんですが、審査は銀行系カードローンの会社が行うのでしょうか?あるいは別に審査機関があって、そこでカードローンの審査をするのでしょうか?ふと疑問に思ったので質問してみました。
わかりました。あなたの質問に答えましょうね。まず銀行系カードローンについて解説します。銀行系カードローンとは大手銀行がバックについて運営し、資金も提供している消費者金融のカードローンなのです。
銀行系カードローンと聞くと、銀行が直接提供しているカードローンと思う方は多いのではないでしょうか?厳密に言えば、銀行が直接提供しているカードローンは、銀行カードローンなんです。そして、銀行系カードローンは消費者金融のカードローンです。(こちらもご参考に→銀行系カードローンにはどんな魅力があるの?)
両者の違いについて触れれば、銀行カードローンの方が銀行系カードローンよりも金利が低めで融資額が高いと言えます。また、審査については、銀行系カードローンの審査の方が銀行カードローンよりも緩めと言えますね。さらに言えば、銀行系カードローンでない消費者金融のカードローンをノンバンク系カードローンと言います。ノンバンク系カードローンの審査は銀行系カードローンの審査よりも緩めのところがあります。
一方、金利面や融資面ではそれほど大きな差異は認められないと言ってよいでしょう。さて、ご質問の件についてですが、銀行系カードローンの審査機関は保証会社となります。
そして、審査を担当する審査機関は、銀行系カードローンの運営や資金面でバックアップしている大手銀行なのです。分かりやすく言えば、各銀行系カードローン会社の親会社と言うことですね。つまり、銀行系カードローンの審査機関はバックについている大手銀行であり、大手銀行が銀行系カードローンの保証会社であるのです。審査機関となる保証会社は、他に個人情報機関といった審査機関に与信をかけて借手の過去の借入・返済履歴や現在の借入状況を調べます。
このような個人信用情報機関となる審査機関は、4社ほどあるようですね。そして、各銀行系カードローンの各々の保証会社によって与信をかけて調べる個人信用情報機関は異なるようです。
最近銀行系カードローンの人気が高まっています。信販会社のカードローンより条件が有利であると思われている点と、銀行と言う名前からイメージされる信頼性がその理由です。銀行側もそのイメージを大切にしつつ宣伝を工夫して顧客の獲得をしています。しかし、その商品内容を詳しく見ると信販会社と違いがなく、だれが審査をしているのかと疑問に思います。
特に、最近広がってきた口座を持たなくても申込ができる銀行系カードローンは、貸金回収を最優先とする銀行の融資姿勢と真逆の方向にあります。このような申込をする顧客の信用度をどのように判断するのかは疑問です。もっとも、これらのカードローンの説明書をしっかり見ると、銀行自体が審査をしているのではなく他の審査機関が審査をしていることがわかります。従来と違う顧客を相手にするのですから、銀行独自の審査では対応できないのでしよう。
一時期は我が世の春を極めていた信販会社も、貸金業法の融資規制や過払い金訴訟の影響で企業としての体力は衰えてしまいました。そこに救済の手を差し伸べたのが銀行です。しかし銀行はただ単に救済しただけではなく、信販会社の審査ノウハウも手に入れました。銀行系カードローンの審査機関はこのようにして傘下に収めた信販会社なのです。
当然これらの信販会社は現在も自社で営業をしています。また、これらの信販会社の主力商品はカードローンですから一部競合する部分もあります。しかし両者の審査を担当している信販会社とはいえ、審査内容は違いがあります。銀行側の審査をするときは自社より厳しい審査内容となります。銀行と信販会社では顧客層も違いますし、融資姿勢も違います。同じことはできないのです。
このように銀行系カードローンの審査は傘下の信販会社がしています。そのため審査基準こそ厳しめながら、今までありえなかった口座のない人に対する貸付も実現できたのです。もっとも、実際の審査上口座を持って、そこから返済する人とコンビニATMからの返済の人では審査結果に差が出ることも覚えておくべきでしょう。
【参考ページ】
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