35歳の飲食店経営者です。店を改装したために営業用の運転資金に困っています。ローンを利用したいのですが事業主専用ローンと、普通のカードローンとどちらがいいでしょうか?
個人事業主ローンの定義が混乱しているようですので、少し整理してみましょう。個人事業主用ローンと言えば、本来は、日本政策金融公庫などが提供する公的融資制度の事を指して言う用語でした。勿論、その融資制度現在もあります。その公的融資制度で無担保、無保証人の場合、基準利率は5.6%(5年以内)です。
カードローンの個人事業主専用ローンと比べればかなり安い金利です。ですから公的融資制度の審査が簡単なら申し分ないのですが、そうではありません。公的融資の場合は、審査が厳しくて手続きも大変面倒です。ちなみに、必要書類だけでも、申告決算書(最近二期分)、見積書、企業概要書、創業企画書などの書類が必要です。
しかも融資までに、かなりの日数が掛かります。ですから素人ではなかなか書類作成が難しい為、中小企業診断士などのアドバイスを受けないと審査に必要な書類をそろえるだけでも大変です。そこで大手のカードローン会社が個人事業主向けカードローンを出して来たのです。その金利は、公的融資に比べれば高いです。それでもニーズがあって人気なのは、いかに公的融資制度の審査のハードルが高いのかという事です。
(⇒カードローンの審査基準ってどうなってるの?)
次に、個人事業主専用ローンとカードローンのどちらがいいのかという事ですが、これは検討の余地がありません。なぜならカードローンは事業用資金として使えない事になっているからです。また、個人事業主専用ローンは総量規制の例外になる為、年収の3分の1の借り入れが出来ます。ですから公的融資ではないカードローンの場合は個人事業主専用ローンに申し込む必要があります。
なお必要書類は、カード会社によって異なります。本人確認書類として運転免許証又は保険証などが必要です。収入を証明できる書類として確定申告書や青色申告決算書など、そして事業実態を証明出来る書類として営業許可証や納品書、請求書などが必要です。個人のカードローンと比べると必要書類が多いですが、公的融資の融資の条件と比べると格段に簡略化されていて借りやすくなっていて、審査に通れば即日融資可能なカード会社もあります。必要書類以外の手続きは個人用カードローンとほぼ同じです。
個人事業主などフリーランスで働いている人向けカードローンも一般向けよりは数は少ないですが存在します。またフリーランスの人に向けたカードローンは種類が大きく2つにわかれてきます。それは自由に使えるものと、事業資金用です。
自由に使えるものは事業以外の部分でどんなことにも使用可能です。一般的には生活をする上で不足している金額を補うという意味合いのローンになることが多いです。また旅行などの資金としても使用可能ですから海外旅行のお金等に使用出来ます。
事業資金用は文字通り事業の運転資金として使用するお金です。きちんとした事業計画を提出して問題がなければ貸し出しが可能になるものです。銀行系や消費者金融系などがあり、どちらも一長一短があります。どちらにするかは現在の状況を良く見極めた上で判断することが大事になってきます。
まず銀行系の場合一般的には金利が安いのが大きな魅力になります。金利も返済の大きな部分を占めてくるので出来るだけ安いほうが楽になります。カードローンを申し込む場合は金利の上限をきちんと確認しておくことが非常に重要です。(こちらもご参考に→上限金利が安いカードローンはどれ?)
お金を借りる場合、最低金利の部分が適用されることはまずないと思ったほうがいいです。よほど信用が高くないかぎり最低部分は適用されることはありません。経営に問題がない場合は、金利が安い金融機関に申し込むのが一番いい方法になります。
消費者金融系のカードローンはその点では少し不利です。最高金利も銀行系よりも高めに設定されていることが普通です。しかし大きな魅力は審査が緩やかであることが多いという点です。事業資金には緊急性を要する場合もあり、すぐに融資判断をしてくれるということは大きな利点になります。
カードローンは急を要する場合も多いですが、どのような目的で使用していくかで申し込む会社が大きく変わってきます。フリーローンの場合は比較的短時間で結果が出ますが、事業資金の場合は審査が長くなる可能性もあるので早めに申し込むことが大事です。
【参考ページはこちら】
自分に合ったカードローン会社の探し方を教えて!